2017年7月31日月曜日

2017.07.29 身近な植物 (7月下旬) ショウジョウソウ ・ アレチノギク

新山遺跡No.2の周囲で見た植物です。
普段から観察している場所ではないので、すぐには分からない植物があります。

ショウジョウソウ(猩々草) トウダイグサ科 トウダイグサ属
朱色の総苞(苞葉)が特徴
杯状花序の花はポインセチアそっくりです


参 考 ポインセチア(英名 poinsettia)
トウダイグサ科 トウダイグサ属


コマツヨイグサ(小待宵草) アカバナ科 マツヨイグサ属
「コマツヨイグサ」は《要注意外来生物》です


不明 ・・・ 8/6に 宅地整備の工事が入って 全て除草


不明 ・・・ 標本を作っておけばよかったと後悔


アレチノギク(荒地野菊) 1
キク科 イズハハコ(伊豆母子)属


アレチノギク 2 樽型の頭状花は 筒状花だけが目立つ
痩果は、白い冠毛をもち美しい 草丈は50cm以下


エノコログサ(狗尾草) イネ科 エノコログサ属 別名 猫じゃらし
花序の向きから、エノコログサ属のうちの「エノコログサ」と判断しました


2017年7月30日日曜日

2017.07.29~08.05 「森本草介展」

(きらり鎌ケ谷市民会館 集会室)


森本草介は、写実絵画で その名を知られています。
氏は 鎌ケ谷に45年間住み、そして2015年に享年78歳で没しました。

今般の「森本草介展」は、鎌ケ谷市教育委員会の共催となっています。
文化・スポーツ課長のKさんのお話では、本展は ご遺族のご厚意によって開催されたとのことです。

チラシ 表 絵の右下には小さな文字で題名が書かれています


チラシ 裏 展示作品の多くが載っています
最上段・中央の「昼」(1976) 実物は 作品名どおりに驚くほど明るい静物画

展示12作品のうち、9作品までが個人蔵です。
(他の3点は、宮城県のエール蔵王 島川記念館所蔵のもの。)
このような形で開催されるのは、最初で最後になるでしょう。

会場パンフレット 表紙



会場パンフレット 「展示目録」


会場パンフレット 「森本草介プロフィール」
氏の作品は、千葉市のホキ美術館が多くを常設展示


入口付近にかけられていた 着衣の女性を描いた「セピアのデッサン」(1985)という とても繊細な鉛筆デッサンに心ひかれました。
この作品は個人蔵のものですが、幸いなことに、求龍堂から刊行されている森本草介の2冊の画集のいずれにも収められていました。
これらの画集は会場に置かれており、ページをめくって見ることができます。

『森本草介画集』 (1995


森本草介『TOWARD THE LIGHT (光の方へ)』 (2012)


市民会館のエレベーターホール近くには、以前より 氏のリトグラフ(石版画)が飾られています。

森本草介  リトグラフ 「コーヒータイム」 (2014)
2014年に きらりホール開館にあたり寄贈されたもの


追 記 2017.08.01

森本草介の作品を37点所蔵しているホキ美術館(千葉市)へのツアーが計画されています。
以下の「広報かまがや」の記事をご覧ください。

ホキ美術館 美術鑑賞教室 (「広報かまがや」 2017.08.01号掲載)

この記事に掲載されている「コーヒータイム」という作品は2007年制作と書かれています。
ということは、リトグラフの前にオリジナルの肉筆画があったんですね。


2017年7月29日土曜日

2017.07.29~30 地域史惣寄合 (鎌ケ谷市中央公民館)

国内の地域史の研究者が集まる「地域史惣寄合そうよりあい」。
2008年から ほぼ隔年で、全国各地において開催されてきました。
第5回となる今年は、鎌ケ谷市が会場になりました。

地域史惣寄合 2日目の様子から

諸先生方の発表を聞いていると、文書記録が史料として大事であるだけではなく、〈いま〉を生きぬこうとする人間にとって、いかに有用なものであるのかが分かります。
「すでに記録は廃棄しました」などという、実に馬鹿げた答弁がまかり通る国であってほしくないと心から思います。

チラシ 表 今年は鎌ケ谷市が会場となりました


チラシ 裏 多彩なプログラム内容です


2017年7月15日土曜日

鎌ケ谷の大師堂(18)
2017 郷土資料館 ミニ展示「東葛・印旛大師講 again」

郷土資料館で「東葛・印旛大師講 again」というミニ展示が行われています。

今年(2017)の5月1~5日に行われた「東葛・印旛大師講」の巡拝と市内・宝泉院における結願の様子を記録した写真パネルと資料、江戸時代以降の文化財の現物などが展示されています。

詳しくは、以下の「広報かまがや」の記事をご覧ください。

「広報かまがや」 2017.07.15号 掲載


本展のチラシ


恒例のギャラリートーク(学芸員による展示の解説)は、次のとおり行われます。

・実施日 7月15日(土)
     8月1日(火)・23日(水)
     9月8日(金)・24日(日)

・時間帯 13:30 〜 14:30


ギャラリートークの様子 (2017.07.15 撮影)


展示スペース (2階)


展示スペース (1階)


県内にあった ミニ四国八十八カ所霊場の数は40


左: 下総四郡新四国八十八ヶ所控   右: 讃岐国写准四国八十八ヶ所札所
どちらも文政5年(1822)の史料であることに注意されたい
下総四郡四国八十八ヶ所から 東葛印旛大師四国八十八ヶ所が派生

「下総四郡新四国八十八ヶ所」は、文化4年(1807)に 八千代市吉橋の貞福寺住職 存秀によって開創されたといいます。
この「下総四郡」とは、江戸時代の千葉郡、葛飾郡、相馬郡、印旛郡を指します。

「下総四郡新四国八十八ヶ所」の札所は、十五年ほどで 以下のように四つに分割・再編されました。
 ・   1 ~23番 (阿波国に相当) → 「吉橋大師」
 ・ 24~39番 (土佐国に相当) → 船橋・市川方面(未詳)
 ・ 40~65番 (伊予国に相当) → 松戸方面(未詳)
 ・ 66~88番 (讃岐国に相当) → 「東葛印旛大師」となる(1822)
「吉橋大師」や「東葛印旛大師」には、新たに上記の番号以外の札所が追加され、それぞれ八十八カ所札所の体裁が整えられました。

「下総四郡新四国八十八ヶ所」の経緯や札所の場所については、以下をご参照ください。

➜  日本を巡礼する 下総四郡八十八ヶ所

札所のリストを見ると、廃寺となったものは4寺に過ぎず、「吉橋大師」の札所のうち 54寺も廃寺となっているのと対照的です。


「東葛印旛大師」の札所を記した史料 明治16年(1883)


札所の変遷 設置場所が移っている札所があります (赤:市内)


昭和6年(1931)の 准四国八十八ケ所 順路・里程図 (下が北です)


明治28年(1895)以降の 結願区一覧表 (赤:市内)


2017年7月14日金曜日

2017.07.14 身近な植物 (7月中旬 ➁) ハラン ・ キクイモモドキ

(1)


知人宅で見せていただいた植物です。

ヤブレガサ(破れ傘) キク科 ヤブレガサ属
名前の由来は、芽出しの頃の葉の様子から


ムサシアブミ(武蔵鐙) サトイモ科 テンナンショウ属


ササグモ(笹蜘蛛) ♀ ササグモ科 ササグモ属
ビヨウヤナギの花にいました


(2)


近所で見た植物です。

コニシキソウ(小錦草) トウダイグサ科 ニシキソウ属
同じトウダイグサ科(トウダイグサ属)のポインセチアと同様に杯状花序
葉の中心部にある赤紫色の斑紋が特徴 

放送大学の『ヨーロッパの歴史Ⅱ('15) - 植物からみるヨーロッパの歴史 ―』(全15回)という番組。
テキストも購入して、楽しく視聴してきましたが、今日が最終回でした。

番組中で、ジョージ・オーウェルと「ハラン」について取り上げていました。
テキストには、これについて全くふれられていませんでした。
担当講師の菅 靖子教授の研究仲間である 川端 康雄教授が書かれた以下の文献が参考になります。

➜  川端 康雄 「葉蘭をめぐる冒険」 日本女子大学英米文学研究(2006)

さて、「ハラン」とは何だろうと思い、調べてみたら、何と普段から目にしている植物のことでした。

左: ハラン(葉蘭) キジカクシ科 スズラン亜科 ハラン属
右奥: マンリョウ(万両)   サクラソウ科 ヤブコウジ属
右前: ヤブコウジ(藪柑子) サクラソウ科 ヤブコウジ属

ハランはスズラン亜科ですが、「葉蘭」も「鈴蘭」もランの仲間ではありません。
かつて、これらの植物が日本に渡ってきたときに、このような形の葉を持つ植物は、全て「蘭」に分類されたのだそうです。

蛇足ながら、上の写真に入っている3種の植物は、日陰に強い植物である点が共通しています。
(追 記 2017.07.17


(3)


近所で見た植物です。

ムラサキクンシラン(紫君子蘭)
ヒガンバナ科 アガパンサス属
別名 アガパンサス(Agapanthus
花は終わり、実を結んでいます


ボタンクサギ(牡丹臭木)
シソ科 クサギ属


キクイモモドキ(菊芋擬き)
キク科 キクイモモドキ属
葉は対生です

(追 記 2017.07.19


2017年7月12日水曜日

2017.07.12 身近な植物 (7月中旬 ➀) ナワシロイチゴ ・ トウネズミモチ

(1)


道野辺八幡神社のフェンス周りで見た植物です。

ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属


ナワシロイチゴ(苗代苺) バラ科 キイチゴ属


ヘクソカズラ(屁糞葛) アカネ科 ヘクソカズラ属


(2)


近所で見た植物です。

ヤブカラシ(藪枯らし) ブドウ科 ヤブカラシ属


イヌザクラ(犬桜) 1 バラ科 ウワミズザクラ属


イヌザクラ 2 幹の色が白く、別名はシロザクラ


トウネズミモチ(唐鼠黐) モクセイ科イボタノキ属
高さ10mを超える大きなトウネズミモチの木


トウネズミモチの葉(上) イヌザクラの葉(下)
左が表、右が裏



エゴノキ エゴノキ科 エゴノキ属


2017年7月11日火曜日

かまがや散策マップ(16) ふれあいの森をゆく(3)

今回は「ふれあいの森をゆく(3)」として、東武野田線 鎌ケ谷駅から 新京成線 北初富駅に向かって散策するコースを取り上げます。


https://drive.google.com/open?id=0B0eo8wCrTacCM08xZlRtRl9QQ2s
画像をクリックすると、拡大できます


コース順路は、以下のとおりです。

東武野田線 鎌ケ谷駅
道野辺八幡宮
あじさいの里
東中沢四丁目ふれあいの森
東中沢自治会館
中沢貝塚
貝柄山公園
国史跡「下総小金中野牧跡」(とっこめ)
新京成線 北初富駅


➜  かまがや散策マップ(15) ふれあいの森をゆく(2)


2017年7月10日月曜日

『鎌ケ谷のあゆみ(4訂版)』が発行されました

先般、鎌ケ谷市郷土資料館(編)『鎌ケ谷のあゆみ(4訂版)』が、鎌ケ谷市教育委員会から発行されました。
判型はB5サイズと大きくなり、しかもフルカラーで、全260ページです。

2017年6月1日より 鎌ケ谷郷土資料館で販売されています。
頒布価格は1,500円です(消費税なし)。

以下は、「広報かまがや」掲載の関連記事です。

「広報かまがや」 2017.06.01号 掲載


『鎌ケ谷のあゆみ』は、改訂を続けながら、4版が発行されています。
また、それぞれの版で増刷もされているようです。

➊ 初 版  1987年3月12日 発行 A5判 全168ページ
➋ 改訂版  1994年3月31日 発行 A5判 全220ページ 一部カラー
➌ 三訂版  2002年3月31日 発行 A5判 全310ページ 一部カラー
➍ 4 訂版  2017年3月24日 発行 B5判 全260ページ フルカラー


改訂版から4訂版までの表紙を順に見ていきましょう。

『鎌ヶ谷のあゆみ(改訂版)』 表紙 (A5判)
背景色は、B5判大(4訂版の大きさ)

この当時は、「鎌谷」と 真ん中の字が小さく書かれていたことが分かります。

『鎌ヶ谷のあゆみ(改訂版)』 裏表紙 (A5判)
背景色は、B5判大(4訂版の大きさ)

『鎌ヶ谷のあゆみ(改訂版)』と『鎌ケ谷のあゆみ(三訂版)』の裏表紙は、そっくり同じです。
絵は、秋里籬島(著)・西村中和(画)『木曽路名所図会』(1805)の「巻の五」にある「釜ヶ原」からとられています。
絵に添えられた和歌は、以下のとおりです。


   かまはら

   かへり
    冨士ふじの夕日
     かゞきて (輝きて)

   かまはら
      こま可津乀かづかづ

     秋里あきざと とう


『鎌ケ谷のあゆみ(三訂版)』 表紙 (A5判)
背景色は、B5判大(4訂版の大きさ)

1枚の絵が、裏表紙から表紙へとつながっています。
後半にある説明書きは、以下のとおりです。

   このろくして
   東西とうざい四十里あまり
   りとなん
   西冨士ふじほう見えて
   小金原こがねはら津ゞつづなり


4訂版でも、表紙裏と裏表紙裏に 同じ絵が使われています。


『鎌ケ谷のあゆみ(4訂版)』 表紙 (B5判)

4訂版は、判型が大きくなり フルカラーになっただけではなく、編集面でも工夫が凝らされ、以前の版よりもずっと読みやすくなっています。
ぜひ、市内もしくは近辺の市の図書館で お手にとって見てください。


2017年7月5日水曜日

2017.07.05 身近な植物 (7月上旬 ➁) イヌザクラ・ソバ

(1)


近所で見た植物です。

イヌザクラ バラ科 サクラ属
多くの実 その花柄には 葉が付いていません


トウネズミモチ モクセイ科 イボタノキ属
葉の先は 鋭角的に尖っています
赤い実は、イヌザクラから落ちたものでしょう


ヒメコウゾ(姫楮) クワ科 コウゾ属
実の付く期間が長いようです


キンカン(金冠) ミカン科 キンカン属
実がついたまま、新たに花が咲き、よい香りが


ガクアジサイ(額紫陽花) アジサイ科 アジサイ属
アジサイの花期は まだ終わっていません


(2)


北部公民館と北部小学校の中間あたり、母路橋の近くには、ボランティアの人たちが稲を育てている場所があります。
 
稲が青々と育っている田んぼ
 
 
北方前湧水地の水を引いた水路
 
 
ソバ (蕎麦) 1 タデ科 ソバ属
田んぼ横には 春蒔きソバの花が咲いていました


ソバ 2 近くで見ると 可憐な花です
ソバは、イネ科(単子葉類)とは違い 双子葉類

他のタデ科の植物と同じように、ソバの花には花弁がなく、花弁に見えるものは、萼が深く5裂したものなのだそうです。

(追 記 2017.07.08)