2013年12月19日木曜日

鎌ケ谷で見られる草本(1) ジャノヒゲ

鎌ケ谷に生育している草本を紹介していきます。
すでにスタートしている木本(樹木)のシリーズと平行して進めていきます。

第1回は、「ジャノヒゲ」です。
ジャノヒゲ(学名  Ophiopogon japonicus (Thunb.) Ker Gawl.)は、クサスギカズラ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。
漢字では「蛇の髭」(Wikipedia)、「蛇鬚」(小学館『日本大百科全書』)などと書かれます。
別名では「リュウノヒゲ」(竜の髯)とも呼ばれます。

ジャノヒゲの葉 2013.04.13 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影

Wikipedia には、以下のようなことが書かれています。

・高さ10cmほどの多数出る細い葉が、竜の髯に似ているのでこう名付けられたといわれる。
・ジャノヒゲという名前は、ジョウノヒゲが転訛したものと考えられる。
・ジョウノヒゲとは、「尉(じょう)の鬚」の意であり、能面で老
人の面を「尉(じょう)」といい、この葉の様子をその面の鬚(あごひげ)に見立てた。

この説でいくと、「蛇の髭」というのは当て字ということになります。
蛇にはヒゲが生えていませんものね。

しかし、ヒゲひとつにしても、「髭」「鬚」「髯」と漢字が使い分けられていて、面倒です。
Wikipedia には、「くちひげ(髭)、あごひげ(鬚)、ほおひげ(髯)で漢字を使い分ける」とあります。

林床にひろがるジャノヒゲ 2013.12.17 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影

ジャノヒゲは、大変に生命力が強い植物で、地下には長い走出枝を伸ばして拡がっていきます。
粟野の森では、林床のそこかしこに見ることができます。

ジャノヒゲの種子 2013.04.13 鎌ケ谷市・粟野の森にて撮影

また、ジャノヒゲは、多くの細い葉の根本にサファイアのように美しい種子をつけます。
種子は外見上は果実に見えますが、果皮は発達せず、直径7mm 程度の濃青紫色の種子が裸出しています。

葉をかき分けて根本をさぐってみてください。
私は初めて見たとき、本当に感動しました。